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山とかトレランとか

掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集 | ルシア・ベルリン, 岸本 佐知子 |本 | 通販 | Amazon

読んだ。好きな作風だけど今一つピンとこなかった・・。いろんな職業の主人公が登場して、多彩だなーと思ってたら、解説によるとほとんどは筆者の実体験によるものらしい。つまりそれだけの人生を送ってきたということで、そのことに感動した。

筆者が豪奢な暮らしを送っていたチリ時代、共産党員の教師との交流を描いた短編が良かった。作品の中の主人公は結局理解しあえないまま終わるが、それを隠すことはなく、一方で今の筆者の視点は深く教師と生徒のキャラクターを捉えており、そのことが物語の悲哀をいっそう切実にしていた。